おとなり多摩区の生田浄水場の水源は、多摩川の地下水でたいへん水質が良く、「恵水(めぐみ)」と名づけられ天然水として販売されています。川崎ブロックネットの水プロジェクトメンバーと、さく井(せい)場から取水し、埼玉県秩父市大滝にある天然水に加工する工場まで、タンクローリーの移動にあわせて、見学してきました。
水源といっても、菅のさく井(せい)場は、ふつうの町なかにあり、年に2回11tのタンクローリー2台に水を積み、(株)秩父源流水で滅菌され500mlのペットボトル40000本につめて、川崎市内で販売されます。生田浄水場で第1回目のろ過、秩父の工場でも2回のろ過と、127℃5秒の高温処理、工場内も完全な滅菌設備で、賞味期限は2年とのこと。ペットボトルも劣化の少ないものを使用。品質の悪いものはしだいに甘くなるそうです。(株)秩父源流水は、昭和57年創業と、この業界でも古参で、他の自治体の水加工も扱っています。自治体が天然水を加工販売するのは、わが町の水はきれい・・とのPRのためとか。
昨今の「安全な水ブーム」ですが、スーパーでは2ℓ100円を切るものもあり、輸入の水の安全性はどうでしょうか。(株)秩父源流水の水は近くの井戸沢を源流とし、深い森と石灰石の浄化で素性は確かなようです。
生田浄水場は、工業用水を残し、廃止の計画とのこと。節水意識や機器の普及で使用量が減ったことや、需要と供給のアンバランス、施設の老朽化などのため、とのことですが、市内でもきれいな水を源流としているこの浄水場から飲み水としての供給がなくなるのは残念なことです。水プロジェクトの活動などを通じて、今後の水行政のあり方を市民の目から検証していきます。