コモンとしての協同組合 労働者協同組合キフクト
かわさき生活クラブ生活協同組合、川崎市内のワーカーズコレクティブ、神奈川ネットワーク運動川崎ブロック協議会など53団体からなる地域活動連携協議会主催で、フォーラムが行われ、労働者協同組合キフクト 理事長 佐藤光宏さんのお話をうかがいました。
労働者協同組合とは、令和4年に施行された労働者協同組合法にもとづき、組合員が出資し、それぞれの意見を反映して組合の事業が行われ、組合員自らが事業に従事することを基本原理とする組織の在り方です。生活クラブ生協では、1982年「にんじん」というワーカーズコレクティブを生み出し、意思ある市民が出資し協働で運営するという組織を作りはじめました。今では、高齢者福祉、子育て、移動など市民生活に必要な事業を生み出しています。
この日は、造園業を営む7人のメンバーで設立された組合のお話で、トップの経営者が上意下達で部下に仕事をさせるのではなく、労働者協同組合法にのっとり全員で戦略を決定し、リーダーはその戦略を実現するための戦術を練る といったリーダーあり方を実践しています。そこには、多様さを前提とし、共同体に対する信頼関係が必要とのことです。
海賊を例に挙げ、海賊はピラミッド型の組織を作らない、相互理解や共感を前提としない、多様であることを武器にする。ボトムアップでルールを作る、頑張らない無理しない、正しい目的を持たない・・など従来型の組織論をくつがえす発想があるとのことです。
神奈川ネットワーク運動も、市民の市民による市民の政治をめざしています。その実現には、このような発想が必要であり、これまで実践してきましたが、より明確な意識で組織の作り方、人とのコミュニケーションのあり方を模索していきます。