プラスチック汚染の問題解決に向けて
容器包装の3Rを進める全国ネットワーク 運営委員長 中井八千代さんを講師に講演会を開いた。
プラスチックの生産量は、65年で200倍になっている。年間3.8億t、日本では800万tで、このままいくと、2050年までに魚の量を上回る計算になると警告されている。日本のプラスチックごみのうち、容器包装が8割を占め、一人当たりの年間排出量はアメリカについで世界で第2位となっている。
プラスチックは紫外線で劣化し、川を流れ海にたどり着いて、80%の魚のはらわたから、マイクロプラスチックが検出されている。特に日本周辺海域では、世界の海の27倍検出されており、ホットスポットとさえ言われている。
プラスチックの資源化は、市民と自治体に負担がかかっており、もっと拡大生産者責任を問われなければならない。世界の先進事例として、フランスでは2021年に使い捨てプラスチック禁止、2022年には野菜果物のプラ包装禁止にした。2025年までにプラスチックのリサイクル100%を目指し、生産者 主に企業を対象とした施策が打ち出されている。アメリカでは、コカ・コーラ社が25%をリユースびんにする計画がある。
EUにもサーキュラーエコノミー 循環型経済の考え方が広がっていて、石油等の原材料依存をせず、修理やリユースという循環利用をすすめ、2021年までにレジ袋10品目のプラスチック使用禁止、家庭ごみのリサイクル率を2030年までに75%にする目標を掲げている。
日本でも重い腰を上げ、経団連と環境大臣がサーキュラーエコノミーの合意をし、フォークスプーン、ホテルでの歯ブラシなどの自粛をうたっているが、禁止には至っていない。プラスチックの一括回収のモデル事業を始めたが、方や熱回収のサーマルリサイクルをリサイクルと称している。
ペットボトルの自動販売機が町中にあふれているのは、外国人の驚くところとか。何と日本の人口50人に1台あるという。
持続可能な社会をめざし、私たちの生活スタイルを見直し、脱プラスチック社会をすすめるため、さらに活動を広げたい。