安倍元首相逝去に伴う川崎市での半旗掲揚に反対

去る7月8日、安倍元首相が参議院選挙の応援演説中に銃撃され、岸田首相は、法的に根拠のない国葬を、9月27日に行うと早々に閣議決定しました。

川崎市では、安倍元首相の逝去に弔意を表するとして、葬儀にあわせて7月11~12日に市の公共施設に半旗を掲げることを指示。これに応じて、教育委員会は市立学校への半旗の掲揚を依頼しました。

神奈川ネット川崎ブロック協議会では、国葬に反対するとともに、政治的中立の立場を守るべき学校が半旗の掲揚をするとの判断は間違っているという趣旨で、福田紀彦川崎市長 小田嶋満教育長あてに申し入れ文を作成し、9月8日川崎市総務企画課長に面会し直接手渡ししました。

政府は「国葬」にする理由として、歴代最長の任期と内政・外交の実績を挙げています。しかし、安倍元首相は、教育基本法の改正、労働者派遣法の改正、共謀罪の制定、集団的自衛権の行使の容認などを行い、森友・加計学園に関わる公文書改ざんや桜を見る会の問題などについても説明責任を果たしていず、このような民主主義を軽んじた政権運営を評価することはできない。世論調査においても、国葬の賛否は二分しており、安倍元首相を国民の税金を使った「国葬」をすることに反対する。今後計画されている国葬が行われた場合には、半旗掲揚を要請しないよう強く求める。という趣旨のものです。

これに対して、総務企画課長は、「事件後の週明け、県から献花台と半旗の掲揚をするとの連絡が来た。市長は、記帳台は置かないが哀悼の意を表す、と、教育委員会をふくめた各局に連絡した。白昼の銃撃事件ということで哀悼の意を表するという判断である。国葬については、市長は慎重に判断したいとしており、結論は出ていない。黙祷にかんしては、各省庁には来ているようだが、自治体には来ていない。今回、場当たり的に判断してしまいお叱りを受けている。これまで皇族の死去に関しては通知が来るので半旗掲揚は実施していた。今後に向けて半旗のルールづくりを進めている」との答えでした。

神奈川ネットワーク運動川崎ブロック協議会では、幸市民ネット、宮前ネット、高津ネット、ネットあさおの4ネットが、市民の意見として総務企画課長を通じて市長と教育長に申し入れをしました。「国の方針に対して、市民の声を聞き入れての行政の判断をしてほしい」と最後に申し入れました。半旗掲揚取り下げ申し入れ