フードバンクかわさき その活動から見えてくるもの

3月6日ネットあさお第35回総会に先駆けて、フードバンクかわさき代表高橋実生さんの講演会を行いました。フードバンクかわさきは2013年設立、現在、日曜日に多摩区、麻生区、宮前区に50世帯、月曜日は川崎区、鶴見区、幸区、高津区に40世帯、両日とも、ある大手スーパーの賞味期限直

代表 高橋実生さん、梅田さん

代表 高橋実生さん、梅田さん

前のパンをもらうため、その日に配達、木曜日は座間市のらでぃっしゅぼうやで余った野菜果物を厚木からのボランティアと県央エリアに配り、現在200世帯を対象としている。

 

生活困窮者は深刻で、子ども6人に一人が貧困といわれるが、もっと多い感じがする。ことにひとり親世帯では、54.6%。貧困の最も大きな問題は、孤立であること。子どもが貧困が原因でいじめられないように、親はできるだけ隠そうとする、自分が食べなくても、子ども食べさせたり、学用品を持たせたりする。昔も貧しい子供はいた、というが、状況が違う。昔は社会全体が貧しかったり貧しいことが見えてしまっていた。今は、どの子が貧しいかわからないので、対策が打てない、貧しさの見える化が最大の課題である。学校の保健室の先生や、スクールソーシャルワーカー、川崎市の自立支援室が貧困の状況を把握している。又、地域で声をかけあい、互いの状況を知り合うことが大切。

生活困窮者の孤立化 については、だれとも会わない、しゃべらないという状態から、食品を配達することで、しだいに打ち解け、会話が生まれ、フードバンクの事務所まで足を運んで、仲間ができるようになる。フードバンクは伴走型、コミュニケーションのツール、きっかけを作ることが使命である。

空き家を食品の倉庫にしたり、食品を取りに来てコミュニケーションをとる といった施策はできないものか。生活保護が、切り捨てられる状況にあり、最低賃金が下がることにより、ますます貧困が広がり、格差が広がっていく。

お話をきき、貧困のみえる化 が今最も急がれることであり、地域のコミュニケーションがいかに大切かが実感できました。

地域に住む市民の役割、行政の役割をネットとしてさらに、調査をすすめ、政策提言していく必要を実感しました。