女性と子どもの貧困の現状
子どもの6人に1人が貧困といわれ、特に母子家庭の貧困率は54%にも上るとの現状が報告されています。川崎では2月に、大阪ではこの8月に中学生が巻き込まれる事件が報道され、子どもをとりまく現状が大きな問題となっています。
一般社団法人 インクルージョンネットかながわ 理事 阿部裕子さんによるワーカーズコレクティブ協会主催の学習会が開かれました。阿部裕子さんは、DVに悩む女性の相談・支援をする「女のスペースみずら」を立ち上げ、25年もの間活動を続けられている方で、困難を抱える女性の事例を報告されました。
大阪で起きた、2児を置き去りにして死亡させた方を支援してこられた例では、幼い時受けた虐待が原因でかい離性人格障害があり、わが子を置き去りにしてしまった事例、内夫のDVで子どもを亡くし、その後支援の甲斐あり介護ヘルパーとして就職された事例など、いずれも、誰にも相談できず、妊娠、出産するなど、孤立、孤独な女性たちの姿が見えてきます。そんな困難な女性たちに寄り添い、支援を続けられてきた活動に限りない敬意を表すと同時に、社会問題ととらえたとき、家族やコミュニティのあり方、行政のあり方を見直さざるをえません。
川崎市の中学生の事件について、川崎市では、「中学生死亡時間に係る教育委員会事務局検証委員会 報告書」が8月25日づけで出されました。現状をとらえ、対策が打ち出されています。これに沿った、具体の計画がされ、実行されるためのきめこまかい制度提案が必要です。今後ネットとして現状の調査と、検証を行っていきます。