介護保険改正 これからの地域福祉は

 淑徳大学コミュニティ政策学部 鏡諭教授を講師に、神奈川ネット川崎ブロックで学習会が開かれました。介護保険制度がスタートして15年、当初3.6兆円だった給付額は9兆円にまで膨らみ、第1号被保険者数は3200万人、第2号被保険者数4100万人と合わせると7300万人になります。一方、サービスを利用している人の数は456万人と6.3%、高齢者の15%にあたります。

 介護の社会化をめざしてスタートした介護保険も、その後改正と見直しを繰り返しています。この8月からは所得に応じて2割負担となったサービス利用者も多く、2016年からの総合事業については、市からの方向性はまだ示されていません。今回の改正は給付額をひたすらおさえるための財政的な持続可能性を優先させた改革になっていて、地域で安心して暮らすことがむずかしくなる という方向にむかっている。保険制度はコロコロ変えるべきではない と鏡教授は語られています。又、今後の問題として医療と福祉の連携が重要。延命せず、医療費をかけずに最期を迎えることが重要課題とのことです。市町村には、医療への権限がなく、医師会との連携が難しいが川崎市では可能ではないかとのことでした。

 給付と負担については、国民的議論によって決めるべきとのことで、今後のあり方は市民から提案するべきことを、再認識しました。

淑徳大教授 鏡諭氏 宮前ネット事務所にて