県立川崎図書館 存続について 意見交換会に参加

 5月30日(木)18時より神奈川県立川崎図書館 2階ホールにて県立図書館の存続についての意見交換会がありました。参加者は22人、説明者は神奈川県教育委員会 巴生涯学習課課長 平野県立図書館館長など、行政の担当者です。

 県立図書館は2館あり、横浜市紅葉坂に横浜図書館が、川崎市富士見 JR川崎駅から徒歩15分 教育文化会館となりに川崎図書館があります。県立川崎図書館の敷地は、現在川崎市より県に無償で借リていますが、平成30年を目処に再編整備計画があり、一時は、横浜図書館と併合との計画がありましたが、市民の反対で、臨海部 殿町にあるライフイノベーション国際戦略総合特区に移転の計画が出され、2013年2月の県議会では、閲覧は継続されることになりました。

 県立川崎図書館は、科学、産業技術の専門的図書が中心で、自然科学分野について貴重な資料や、企業・大学・官公庁等の発行する広報誌、学会誌などが保存されています。

参加者からは、「川崎図書館は、社史や公害裁判の資料として研究者のみならず、一般市民も使うもの。閲覧できて貸し出しがされないのは残念。経費は変わらないので、貸し出しも継続してほしい。」「職員数を減らし、オンライン化し人件費削減を。司書の人が相談業務を頻繁に受けているとは見えない。」という意見に対しては、「非常勤を増やし人件費削減はしてきた。現在司書は10人、他職員27人。横浜、川崎にある県立2館は、相互にITを活用したレファレンスを行っている。」とのことで、逆に「正規の司書は必要である。」との意見もありました。そのほか、現在行っている「やさしい科学」のコーナーなど子どもへのサービスは移転後も残し、学校図書館が見学に来るくらい、市町村が集められないものを県としてやるべき。」「図書館移転という重要な情報は、県のトップページに載せるなどして情報発信を積極的にしてほしい。」など活発な意見が出ました。

  県立図書館ができたのは昭和29年。平成5年が県立図書館への入館者数のピークで、平成7年に川崎市立図書館ができ、一般市民むけの小説などは県立から市立に移ったので入館者数が減っているとのことです。逆に県内の公立図書館は増え、入館者も伸び続けています。そのような中で、県立図書館の存続は、 議論が分かれるところですが、電子媒体はどんどん進む中、図書館は必要であり、川崎図書館にある、貴重な文献は、閲覧貸し出しも持続して市民に活用されるべきと感じました。

 県立図書館の存続について、麻生区民の方からも関心が寄せられています。麻生区からは遠い図書館で、今回はじめて足を運びましたが、東京駅を建築した辰野金吾の展示などあり、興味深い資料も多く保存されている県立川崎図書館について、今後も麻生区民にも情報を提供していきます。

県立川崎図書館 展示コーナー 辰野金吾 東京駅建築