学校給食の放射能検査は
私たちが多くの市民とともに、学校や保育園の給食食材の放射能全品検査を求めて、市議会に提出した陳情は、この3月の常任委員会で趣旨採択されました。学校給食における冷凍ミカンや、りんご缶詰からセシウム汚染が検出されている現在、どのような対策を立てているのか、ネットメンバーと市民合わせて6人でどのような対策を立てているのか、9月6日、教育委員会に聞き取りを行ないました。
教育委員会健康教育課の職員からは、「昨年はヨウ素とセシウムの検査を、毎月3品目検査していたが、今年からはセシウムだけ6品目行ない、その他に小学校1校の丸ごと検査を行なっている。冷凍ミカン(9ベクレル/1㎏)やリンゴ缶詰(1.6ベクレル/1㎏)については、国基準を大きく下回っており、教育委員会としては提供しても問題ないと判断している。保護者には手紙で知らせており、家庭の判断で食べなくても良いこととしている。市と国の判断が異なるような、ダブルスタンダードは持たない。」とのことでした。
それらの説明に対し、同行した市民からは、「放射能の感受性が高い子どもへの影響が心配」「放射能に安全量はない」などと、市の姿勢に対する疑問が次々と出されました。
横浜市では、冷凍ミカンから検出された時、放射線対策本部で議論し、学校給食は自治体が子どもに提供するものであること、子どもが選べるものではないことから、すぐに提供を止めました。しかし、川崎市では、子どもたちに食べさせる判断について、役所内のどの部所からも異論は出ず、議論にさえならなかったとのことです。
「健康に影響はない。保護者には説明の文書を出している。強制的に食べさせるようなことはしていない」という姿勢で子どもたちの安全な食が守られるとは考えられません。
今後、麻生区内でのミニフォーラムも予定しています。日常的に放射能を向き合いながら生活せざるを得なくなったいま、守るべきものを最優先に考える対策を進める事こそ、自治体の責務ではないでしょうか。