まだまだ低い 安全な学校の環境への関心

シックスクール調査=学校環境調査実施しました。

3月から5月にかけて、麻生区内の小学校16校・中学校8校の学校環境調査を実施しました。床のワックスがけ、教材に使っている接着剤、印刷インク、トイレの芳香剤、石けん、給食室の害虫駆除剤などさまざまな項目について、各校に予め調査をお願いし、子どもを通わせている地域のお母さん方と聞き取りにうかがいました。どの学校も快く調査に協力してくださり、この4月から新築の校舎などを案内してくださる校長先生もありました。学校保険法および学校環境衛生の基準が改定され、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼンの4種類の化学物質について年1回調査を行わなければならないことになり、川崎市が平成15年に行った調査では、改築増築の小学校に厚生労働省の基準値を上まわったかなりの高濃度のトルエン、キシレンが検出されています。夏に締め切った部屋で測ったということも起因していますが、これらは、揮発性の有機化合物で微量でも長期にわたり体内に入ると、化学物質に対して過敏になり、さまざまな化学物質に反応して通常の生活が送れないほどの過敏症を発症する事例もでてきています。今回の調査では、床ワックスが年1〜2回程度とはいえ、有機溶剤のものだったり、印刷用インクも石油系有機溶剤のものがほとんどでした。化学物質過敏症のお子さんはほとんどいないとの回答でしたが、現場の先生たちなど周りの大人の関心が低いために化学物質過敏症の反応だと気がつかれないこともあるかもしれません。今回の調査をまとめ、川崎市に対し提案し、同時に市民の関心を高めて、7万種ともいわれる、現代社会をとりまく化学物質について、もっと関心をもち、学校というあらゆる子どもが通う場の安全性を確保したいものです。