PFASの危険性は

PFAS(ピーファス)とは1930年代に米国の科学者により開発され1万種類以上が存在する人工合成化学物です。水や油をはじく、熱や薬品に強い、光を吸収しないなどの性質を持ち、自然環境下で分解されにくく蓄積しやすい化学物質です。

PFASは今では、生活のすみずみに使われています。防水スプレー/フライパンや鍋のフッ素樹脂加工/ハンバーガーやピザなどの包装紙/カーペットや衣類の防水防汚処理/ファンデーション、マスカラ、リップなどの化粧品/デンタルフロス(PTEE製)/スキー板のワックス/メガネの曇り止め/スマホ画面のコーティング/

その他、軍事基地や空港、石油化学工場、大規模駐車場などで使用する泡消火剤/半導体製造/金属加工・金属メッキ/工業的研磨剤/表面処理剤と多岐にわたります。

健康への影響が各国から報告されています。幼児及び胎児の成長の低下、腎臓がんのリスクの増加(成人)、甲状腺ホルモン、男性・女性ホルモンなど多様な性ホルモンのかく乱作用、発がん性:腎臓がん、前立腺がん、乳がん、生殖毒性:不妊、低出生体重児の増加、胎児や新生児や乳幼児への影響 など枚挙にいとまがありません。

米国では、2024年4月、PFOS・PFOAを4ng/L、PFHxS・PFNA・HFPO-DA(GenX Chemicals)を10ng/Lとする飲料水中の基準値を最終決定し、また、PFASを含む製品の製造・輸入業者に対し、PFAS含有量や廃棄量、環境・健康影響情報の報告を義務付ける最終規則を制定しました。

EUでは、全てのPFAS を原則禁止にしています。

日本でも、岡山県吉備本町で、PFASを含んだ活性炭が水源地で放置され、水道水に入って健康被害を受けた例、米軍基地付近でPFASが地下水に漏れている事例など多数報告されています。

被害がこれ以上広がらないため、土壌汚染をふせぐため、早急に湧水の汚染地域と汚染状況を調査し、汚染源を明らかにする。農作物の汚染調査や農業用水水質調査する、食品の汚染状況の情報提供する。汚染地域の住民のPFAS検査。家庭用品や食品包装・容器、化粧品について規制し、PFAS使用」または「PFAS除去」等の表示を義務付ける。などの対策が急がれます。

ネットでは、市民にPFASの危険性や基礎知識などをひろめ、対策を提案していきます。

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