登戸研究所を見学して

2014年4月17日 09時09分 | カテゴリー: 活動報告

神奈川ネットワーク運動 川崎ブロック プロジェクトの声かけで、「明治大学平和教育登戸研究所資料館」の見学会に参加しました。集団的自衛権問題と絡め、先の大戦の事を考えることが増えている矢先、タイミング良く、当時陸軍の秘密兵器研究・開発を担った施設の見学をしました。

 どのような戦争であれ、一旦戦争となると、許されぬ手段をも用いるのは常で旧日本軍も先の大戦中戦況を有利に導くため、スパイ、謀略、かく乱、宣伝などの活動を行っていたことは広く知られています。その実像を多摩区生田にある明治大学キャンパス内、通称「登戸研究所」と呼ばれる施設で知ることができました。

 ここでは主として「秘密戦」を行うために必要な研究がなされていました。内部を一般人が窺い知ることはできず、最盛期には陸軍幹部、技術者250名に対し1000人もの一般人が働いていたにもかかわらず、厳しいかん口令が戦後も一貫して敷かれていたとのこと。この徹底した秘密主義ゆえに、後年貴重な資料になっただろうと推測された物もことごとく敗戦とともに焼却されてしまいました。

 私が感心したのは高校生の働きです。1980年代半ばに神奈川県と長野県の2高校の歴史研究グループが資料の発掘、生き証人からの聞き書きなどを根気よく行いました。その熱意にほだされる形で重要関係者が重い口を開き、その後その人物はこの登戸研究所で当時行われていた数々の秘密研究を後世に託したいと書物まで刊行するに至ったのです。彼らの働きかけの結果、今こうして私たちは貴重な歴史の一部分を目の当たりにすることができています。何とすばらしき高校生たち!

 細菌兵器を搭載して飛ばそうとした風船爆弾、生物化学兵器、偽札作りと実際偽札を満洲国で関東軍が流通させたことなどに関しての一級品の資料が展示されています。展示はビデオによる説明も付いて分かりやすいです。

 先の大戦から私たちは多くの事を学び平和のありがたさをかみしめてきました。二度と再び戦争を起こすことがないように市民の一人として考察力、洞察力、発信力を強め、平和な社会を築く努力をしていかねばと改めて思う見学でした。                   川田きくの

明治大学平和教育登戸研究所資料館 開館時間:水~金 10:00~16:00

入場は無料

*ただし、大学の休みと重なるとき、試験期間などは閉館するので事前に問い合わせ。